2013年2月25日月曜日

弁護人としては、このような弁明をさせてはいけないでしょうね<元検弁護士のつぶやき>

自分本位な被告人ですが

【法廷から】「結婚考えていた」と“言い訳” 14歳少女を性の対象にした43歳男(産経ニュース)

 罪状認否では起訴事実を認めたようですが

 43歳という「いい大人」でありながら、女子中学生を性の対象にした被告。被害者と正式に付き合い、結婚願望を持っていたと“弁明”したが、検察官と裁判官の態度は非常に厳しかった。

 被告人の心の片隅には、そのような願望がほんの少しはあったかも知れません。
 しかし、弁護人としては、このような弁明をさせてはいけないでしょうね。
 自己中ばればれとしか言いようがありません。
 もっとも、弁護人としても被告人を全てコントロールできませんからどうしようもなかったかも知れませんが。

 言い訳がましい被告人に同情する必要はないとしても

 母親によると、「事件後、(人を)いたわることのできる息子になった」という被告。それを証明するかのように、傍聴席に戻る母親がつまずくのを見て、すかさず手を差し伸べた。

 もう少し早く、母親へのその思いやりを持つことはできなかったのか。被告が3歳のときに父親が蒸発し、女手一つで被告とその弟を育ててきたという背中は丸く、小さかった。被告は、その後ろ姿を見て育ったはずなのに、道を踏み外してしまった。

 わが子がどんなに悪質な罪を犯しても、子供のために証言台に立つ親の心を垣間見たような気がした。

 このお母さんの気持ちを想像すると、一度チャンスを与えてもいいかな、と思います。

 自分のことしか考えていない被告人が、ただ1人だけだとしても自分以外の人の気持ちを考えるならばですが。
モトケン (2008年10月 9日 19:12) | コメント(7) このエントリーを含むはてなブックマーク  (Top) 引用:自分本位な被告人ですが - 元検弁護士のつぶやき


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